徳島県阿波市
雨が少なく日照時間が長い阿波市は、徳島県有数の農業の町です。
なかでも宮川内谷川に沿った御所という地は、水はけがよく、ぶどう栽培に適した土地です。夏になると国道318号沿いでは、いくつものぶどう直売所が開店し、農家から直接ぶどうを購入することができます。
御所農園の歩み
これまで築いてきた技術とこれから先の新しい取り組みを融合させ、今後も必要とされるぶどう農家でいられるように歩みを進めていきます。
- 御所農園のはじまり
- ぶどう栽培を始めたのは、1955年頃。それより前は、びわ、桃、梅などの果樹栽培や養蚕を家業としてやっていました。養蚕業の衰退とともに、桑畑をぶどう畑に変えていき、ぶどう農家としての歴史が始まりました。1988年に国道318号沿いに直売所をオープンし、屋号を「御所農園」としました。
- 存続の危機から
- 農業における大きな問題の一つに後継者不足があります。御所農園ももれなくこの問題に直面していました。畑をもう終おうかと考えていた時、阿波市から地域おこし協力隊の受け入れの話があがりました。家族経営が主流の農業において、外から後継者を受け入れることは冒険でしたが、2018年、後継者候補として、移住者を受け入れました。
- これから
- これまで築いてきた技術を未来に繋ぎ、御所農園のぶどうを愛してくださっている人にガッカリされないようなぶどうを作り続けていきます。そして、加工品など新しい試みにもチャレンジし、これまで御所農園のぶどうを知らなかった人にも出会っていきたいと思っています。100年ぶどう栽培を続ける農家を目指して!
ぶどうづくり
私たちの仕事は、ぶどうがストレスなく、健康で美味しく育つための手伝いだと考えています。今何がほしいのか、小さなぶどうの声を聞き逃さないように、日々、ぶどうと会話をしながら、仕事をしています。
- 農薬について
- ぶどうにとっての最大のストレスは、病気。ぶどうは病気に弱く、無農薬で綺麗に育てることは困難です。そんななか、草を伸ばさない、古い枝や巻きひげを残さない等の農薬を使わない防除をしっかり行い、農薬の量が必要最低限となるように努めています。
- 肥料について
- 牡蠣殻や油粕などの天然の有機肥料を積極的に与えています。葉っぱや実などをよく観察し、どの成分が足りていないかを把握し、過剰に与えすぎてメタボにならないように、注意しています。